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(2) 機能
機能内容については、図3.6−3の誤出発防止機能フローチャートに示す。車両出発を不能にさせる誤出発防止機能と、出発を可能にする機能からなる。
ア. 誤出発防止(力行不可)
車両が駅の停止位置に到着して、IDプレート(I/F付)と地上アンテナが結合すると、地上アンテナから常時発信している「力行不可」の情報を受信して、これにより主幹制御器の制御回路が電気的に遮断されると同時に車上表示器の「力行不可」の表示が点灯する。
イ. 出発許可
車上表示器の出発ボタンを圧下すると、「出発要求」の情報が情報処理装置に伝達され処理が終了すると、中央処理装置に「出発要求」の情報を、車上に「出発受信」の表示を送信して車上表示器の「出発受信」の表示が点灯する。中央処理装置で閉そくが完了すると「出発許可」を車上に伝送する。これにより主幹制御器の制御回路が接続されると、車上表示器の「力行不可」と「出発受信」の表示が滅灯し、「出発許可」の表示が点灯する。
ウ. 出発取消
出発の手続きをして、「出発許可」の表示が点灯した後、取消ボタンを圧下すると、即主幹制御器の制御回路が電気的に遮断され「力行不可」の表示が点灯する。出発取消の情報で中央処理装置が、閉そくを解除すると「出発許可」の表示が滅灯する。
エ. オーバーラン
駅で停止位置を過走した時、つまり、車両のIDプレートが地上アンテナ上を通過した時、「力行不可」の情報を受信して主幹制御器の制御回路を電気的に遮断し、「力行不可」表示が点灯する。車両が停止位置をオーバーランすると2秒後に、「オーバーラン」の表示が点滅すると同時に警報音が鳴動する。停止後、「オーバーラン」の確認ボタンを圧下して滅灯させて、連・非スイッチを投入して主幹制御器の制御回路を接続すると、「力行不可」の表示が滅灯し、所定の操作をして停止位置に戻る。

 

 

 

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